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「魂なき労働」の対価 ~アルベール・カミュに学ぶ

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おはようございます!

 

本日はアルベール・カミュの名言をご紹介いたします。

アルベール・カミュ

フランスの小説家、劇作家、哲学者。フランス領アルジェリア出身。アルジェ大学卒業後ジャーナリストとして活動、第二次世界大戦中に刊行された小説『異邦人』、エッセイ『シーシュポスの神話』などで注目される。また『カリギュラ』『誤解』などを上演し、劇作家としても活動した。(ウィキペディアより)

といった人物ですが、「異邦人」などでご存知の方も多いのではないでしょうか。

数多くの作品の中に名言がありますが、その中でも昨今のブラック企業問題などに関わる名言を……

 

労働なくしては、人生はことごとく腐ってしまう。だが、魂なき労働は、人生を窒息死させてしまう。

 

人は生きるために労働をします。国民の義務でもあり、現代日本では切っても切れない問題です。

バブル崩壊就職氷河期を境に、人々は労働の意味を考え「やりがい」を求め、就職活動などの際にもそれは輝かしい美徳として、多くの学生たちに問いかけられてきました。しかし、本質では労働の対価である「賃金」の替わりとして荒唐無稽な「やりがい」を打ち出し、多くの学生が惑わされることとなり、就職氷河期にも関わらず新卒の3割が3年以内に離職するという異常事態を招きました。

 

形骸化した労働基準法を悪用し、過労死や残業代不払い、派遣業務の適用拡大など、労働者から搾取する事で投資家・経営者が利益を貪る構図が出来上がりました。しかしながら、一部のブラック企業が法令を無視した雇用によって、その「やりがい」は労働者にとって毒にも薬にもなるという事を証明したようにも思えます。

 

はたから見れば「ブラック企業」でも、その実態はモチベーションの高い社員によって健全に経営されている企業もたくさんあります。それらは過労死を招く「ブラック企業」といったい何が違うのでしょうか?

 

私自身、労働問題の研究家ではないので、ここでは具体的な社名や分析については発言を控えたいと思います。しかしながら、一つだけ言える事は「魂のある労働」というものは間違いなく存在するという事です。戦後の復興期にも過労死うつ病などの問題は、少なからず存在していたでしょう。それでも、人々は前を向き生き生きと生きていたのではないでしょうか。もちろん物質的な困窮は存在していましたが、後ろを向いても焼け野原な日本では、それは当然で落ち込む暇もなかったのではないでしょうか。

 

現代では、情報に溢れ隣の住民の生活が垣間見れてしまいます。知らなければ嫉妬もやっかみもない生活を営めるはずが、SNSなどで豊かな生活を知ってしまい恵まれない自分を作り上げているのではないでしょうか。情報化社会で生活は豊かになった、便利になった。その副作用は人の心のゆとりを奪っていった。そう思えてなりません。

 

満員電車に乗る際に窒息しそうになる。これは乗車率という物理的な話ですが、心の問題でもあると思います。多くの企業が労働を再分化・専門化し、自分のやっている事が何の役に立っているのかわからないような部署もあります。それらは資本主義という効率化を最善とする社会構造上、切り離しては考えられないのですが、効率・合理化の名のもとに「魂のある労働」が消えて行きつつある。

 

この問題を考察するには知識もデータも時間も足りませんが、「魂ある労働」というのは「希望」なのではないのでしょうか。少し強引なやり方ではありますが、法令や取り締まりの前に、労働者に「希望」が持てるビジョンや未来を提示することが、経営者や政治家の役割ではないかと思います。

 

死んだ魚の目のような労働者がひしめく満員電車で、お昼休みの安い牛丼屋で、酔っぱらいが潰れて眠りこける深夜のガード下で、「魂なき労働」によって労働者が窒息死しない社会を築くには私たちにはいったい何が出来るのでしょうか。

 

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